一人を楽しむブログ

孤独ならぬ御一人様を愉しむ為の備忘録。

思い出の「ABCスープ」

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私が小學生の頃に全校規模で人氣の献立に「ABCスープ」と云う物が有りました。

私も例外ではなくその料理が好きなものでして、榮養士の方が変わってしまう迄の間、毎月1回乃至2回程出るその献立の日を樂しみにしていたものでございました。

 

ちなみに大好きだった思い出の献立を澤山作ってくださった榮養士の方は私が5年生の頃に異動になってしまい、その後に來たのがトンデモない人で「味噌汁にシチューを入れた様なモノ」やらコールスローサラダに味噌を加えた様なモノ」をその大量の残飯が示す通り人氣が無いにも關わらず矢鱈に出す味噌ゴリ押しの方で、當然乍ら我々の間では不評極まりない人物にして1年で學校を去ってしまった人でした。

その後に來た方は頗るマトモで私は卆業時の「お世話になった先生にお手紙を出す」と云う課題を敢えてその最後の年の榮養士の方に贈ったのを憶えております。

 

さて、アイスやプリン等と云った「特別なデザート」を除きまして、その頃の人氣のおかずと致しましては、カレーライス、ジャージャー麵、揚げパン、ソフト麺とありましたが、この「ABCスープ」は概ね人氣アンケート上位の常聯となっておりました。

 

嗚呼、懐かしや思い出の味…。

實のところ給食の料理と云うのは榮養士の方の商売道具の様なもので基本的に作り方は門外不出となっている様でございます。

これを公開するのは職人が自分の道具を賣る行為に等しいと迄言われていたのが私の知っている時代でございました。

 

しかし、幾つになってもまた食べたいものでございまして、遂には自分で「あの頃の味」を思い出しつゝ作ってみるに至ったのでありました。

キッカケは輸入食品店でさり氣無く見つけた物

一目見てあの頃を思い出す

こ、これは…ABCスープ(…の中に入っているアルファベット)ではないかー!!

と、斯くの如く當然の様に衝動賈いしてしまったこのマカロニを使って記憶の底にぼんやりと生きているあの小學生の頃の味を思い出して作ってみるのであります。

 

勿論、全く同じ物を再現するのは不可能でありますが、ここは私の記憶を信じて料理していきます。

 

ちなみに私、友達のみんなが忘れてしまった様な小學校の頃の多くの出來事を今でも鮮明に憶えているものでございまして同期の人達から「ハードディスク」と云う称號を戴いております。

 

曲がりなりにも「ハードディスク」ですから自分の舌の感覺を頼りにしております。

作り方

そう難しい料理ではありません。

具材を炒めてスープで煮込む。

たったのそれだけです。

 

材料

タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、ピーマン、ハム

グリーンピースが有れば尚結構だったのですが入手出來ず断念…。

(よくグリーンピースだけを器用に避けて残している人が居たものです)

 

調味料

コンソメスープの素、塩・胡椒、トマト罐、ローリエ

 

あと、先程のアルファベットのマカロニを忘れてはなりません。

 

 

工程

 

0、アルファベットのマカロニをお湯で戻す。

 パスタと同じく、お湯には塩を少し入れておきます。

 

1、鍋に油を敷いて具材を炒める

 この時に砂糖を大匙1程入れるのが隠し味です。

 

2、水を加えて調味料を入れて煮込む

 分量は全て目分量です。味見を重ねて自分の知っている味に近附けます。

 この時、もう一つの隠し味としてウスターソースを少し入れます。

 

あとは暫く煮込んで、0で戻しておいたマカロニを加えて出來上がりです。

「給食」はそれらしく

テーブルクロスに瓶入り牛乳、コッペパン、そしてプリン……

附け合わせに生野菜サラダを出します。

あとは近所のパン屋さんで賈ってきた1つ20圓の昔乍らのコッペパン

そして忘れてはならない瓶入り牛乳。牛乳瓶は取っておくとこう云う時に便利です。

更にみんな大好きプリンを添えて…。

 

こう見えても「給食委員」や「保健委員」と云った「比較的樂そうな委員会」を歴任した身の上であります。

あの頃の思い出と共に戴きます。

美味しさは思い出と共に…

雰囲氣だけでも充分美味しいものです。

給食の素晴らしい思い出がある私は今、とても幸せなのです。

こう云うものは大切にしたいと同時に日々の暮らしの潤いとして大いに役に立てていきたいと思っております。

 

お代わりは自由です。

アルマイトで出來たバケツの底をオタマで掻っ攫う様にして最後まで食べたあの頃のお代わり風景…。今は食べ放題です。

これぞABCスープ…!

さて、食べた後は片附けをきちんとしましょう。

「給食當番」は食器と配膳台(…と残飯)の片附け、他の人は各々持ち廻りの「掃除當番」をして昼休みとなるのです。

 

この「掃除の時間」に流れるのが、かの名曲「ハイケンスのセレナーデ

勿論、この音楽を自室の臺所でも流します。

 

 

さあ、昼休みを終えての「5時間目」

とりあえず當記事を書いて今日は「帰りの時間」となりましょう…。

嗚呼、二度と帰らぬ子供時代。

でも、私はいつでもあの樂しかった毎日が鮮明なのです。

なんたって「ハードディスク」ですから………。

 

 

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