はや7月も過ぎぬれば盛夏も愈々本番になりにける今日この頃ですが今年はこの尋常ではない暑さに、いさゝか參っております。
ここ数年で一番の酷暑ではなかろうかと存じますが、テレビ等では「殺人的猛暑」とか形容されている程でございます。
どうぞ皆様に於かれましては熱中症等充分にお氣を附けくだされゝばと存じます。
さてそんな暑さ厳しき折、毎年の事ですが夏を乗り切る為には少々工夫が必要でございます。
單に冷房を使えば良いと云うものでもない様であります。
クウラ様は暑さをしのぐ手段であると同時に軆調を崩す原因にもなるまさに「諸刃の劔」なのです。
この時期に活躍する自作の團扇には冷房を使い過ぎぬ様に戒めを揮毫しております。
花のお江戸の榮養ドリンク
兎に角、夏バテを防ぐ為に日頃の食生活を注意せしめたるところでありますが、最近になって殊更重寶している或る飲み物がございます。
それがこちらであります。
暑さで參った時はこれを湯呑に一杯グビっとやると結構シャキっとするのであります。
私は昔から榮養ドリンクの類にお世話になっていたのですが、アレもアレで常用するのはあまり得策ではない様です。
殊に近年台頭してきた「エナジードリンク」の類は注意して服用せねばカフェインの過剰摂取になりかねないので、これに依存せぬ様に心掛けております。
そんな折に頼りになるのがこの甘酒でございます。
江戸時代は夏の風物詩であり、茶店や甘酒賣りが出すこの甘酒が人々に大人氣でございました。
時を隔てた現代でも、この甘酒は素晴らしく有用な夏の活力源なのであります。
甘酒今昔
甘酒は日本の傳統的な飲み物でありまして、古くは古墳時代にその起源を見る事が出來ます。
庶民にも氣輕に飲める様になったのは近世になってからであり、榮養豊富な甘酒は軆力恢復にうってつけであり、幕府は誰でも飲めて庶民の健康を守る為に1杯4文(現在価價で約100圓)に價段を抑えていた位でした。
また武士の内職として甘酒作りが行われていたとの記録も残っている様です。
その榮養成分は点滴と酷似しており吸収も早く、「飲む点滴」とも呼ばれている位です。
特にブドウ糖は朝の目覺めをスッキリとしてくれますので寝起きの朝一に冷蔵庫から取り出して1杯やると、これが非常にスッキリするのであります。
今は市販品(勿論國産)に頼っておりますが、今後は酒粕を購入の上、自作してオリジナルの甘酒を作ってみたいと目下鋭意研究中であります!
この樂しみがたまりません。
さて、本日の夕食はニンニクたっぷりのポークステーキでした。
鋳物のステーキ皿を使うと肉も一段と美味しく焼き上がります。
肉は塩・胡椒のみのシンプルな下味ですが、隠し味として密かに育てているローズマリーを香り附けに使います。
ステーキはこうして氣取って食べるのが愉しみと云うものです。
暮れ行く夕日に耳を澄ませば、蝉と風鈴の音。
蚊取り線香の香りも相まって遥かな遠い日々の懐かしさがこみ上げてきます。
暑い暑いと厭がらず、折角の夏を大いに愉しみたく思っている次第でございます。
軆力を附けて明日も頑張りましょう…!!
夏はスタミナが命です!