便所と云う場所は單に用を足すだけでなく、須く癒しの空間であるべきと云うのが持論でございます。
例えば、便所は用を足している時に何か良い考えを閃いたり、或いは氣分轉換をする場合にも誠に都合の宜しい空間なのであります。
然して、便所もカスタマイズして自分なりに癒しを感じる事が出來る場所にしてしまおうと云う訳であります。
居室が日常的に居心地の良い場所であるならば便所はその日常的から一つ距離を置いた先に在る居心地の良さ、即ち一時の癒しを求める次第であります。
トイレ・カスタマイズ
これが我が便所でございます。
壁は先の記事にて紹介せる方法で壁紙を貼り附け、床には木目調のクッションフロアを置いてございます。
更に後ろ部分には玉砂利を敷き、アクセントとしております。
玉砂利の下には透明のビニールクロス(テーブルクロスに用いる厚手の物)が養生の為に敷いております(これはクッションフロアが寸詰まりであった為の窮余の策)
便所の美化を目標に掲げてあります「トイレの激神フリーザ様」
便所ではよく物を讀む習性がございます。私もそうであります。
然してマガジンラックを拵えた次第。
一人暮らしの便所ですから他人に氣兼ね無く長時間使えると云う訳です。
小物を置く小さな台も有ると存外便利なのであります。
これらは100均ショップで売っている小さなすのこにカーペット用の鋲で留めており、それをフック鋲で壁に掛けてあるだけです。従って取外しも自由自在。
そして、シスタンク上部の手を洗う為に設けられている例の水栓ですが、私は洗面台できちんと手を洗う人なので基本的に是を使いませぬ。
然してこの画像の如く鹿威しを設けた次第。
流す度に動き出して、これまた風流なものでございます。
(階下の方へ考慮して音は抑えてございますが数秒置きに「かっぽん、かっぽん」と鳴ります)
中々に便所で用をたすのが樂しくなる仕掛けでございます。
さてこのシスタンクですが、陶器で出來ておりますので傷にならぬ様に玉砂利の下には養生テープを幾重か貼ってあります。
更に水が流れ落ちる穴には玉砂利が入り込まぬ様に園芸用の鉢底ネットを敷いております。
また、玉砂利はタンク内部を汚す事の無き様に漂白剤で数日間汚れを落とした物を用ゐております。
アクセントに笹の造花(100均ショップで売られている物)を飾ってございます。
是は春になると桜の造花、秋には紅葉の造花に変える事に因り季節の風情を愉しむのであります。
尚、背後の窓台中央には香炉が置かれており消臭剤の役割を果たしております。
毎日、気に入ったお香を焚いてトイレの中はいつも和のぬくもりで満ちております。
清涼を味わう
古今東西の事例の示すところに依り、便所の中で素晴らしき思いの浮かぶ事は最早人類普遍の神秘と云えるのであります。
然して願わくばこの空間を占める者の思考の深淵を照らす光とならん事を當便所は希求するのであります!
…因みに、この便所がどの程度変わったかと申しますと……
…斯くの如きでございます。