10月も愈々終わりに差し掛かって參りました。
そこで先日來から記している「〇〇の秋」と銘打った一連の記事も今日で最後にしようかと存じます。
そこで最後に最も難しいテーマであります「藝術」の秋と致そうと思った次第にてございます。
ひとえに藝術と申しましても何を以って藝術とするかは人それぞれ違うのであります。
従ってこのテの話題は選ぶのに少々の難しさを伴うものでありますが、とりあえず「何かお洒落な物で面白味の有る物を作る」と云うトコロに落ち着きました。
そこで作った物がこちら…
何やらラピュタな雰囲氣の意匠を施してございます。
これぞラピュタな棚、即ち「ラピュ棚」であります。
ラピュタな〇〇と云う風潮
近頃テレビジョン等で頻繁に「ラピュタな〇〇」と云った表現が為されております。
これもイマドキの流行りなのか將又貧相な語彙力から來る安易な表現なのかは定かではありませんが、それのどれもが要するに「古びた石造りの構造物に蔓草が絡まっている状態」である事なのであります。
最近はこうした物が有れば何でも「ラピュタ」になってしまうのであります。
然して私もその或る種商業ベースの様な風潮に則る事に致しまして「ラピュタな」物を造ってみる事に致しました。
これを称して藝術と為せるか否かは疑問符の附くところでありますが「くだらなさの中の面白さ」を追求せるトコロにこそ或いは藝術が在るのではなかろうかと存じます。
ラピュ棚作り
さて、冒頭の画像の如くラピュタな棚、即ち「ラピュ棚」を造るに當たりまして、まずは所謂「ラピュタブロック」なる物を製作致す事になります。
劇中ラピュタの中枢に多数積み上がっているアレでございます。
材料と致しましては上画像の如く以下の通りであります。
・インゴ角材(45mm角材)
・棚板になる板材(90×910mmのベニヤ板)
・造花の蔓草
・光沢印画紙
いづれもホームセンター乃至100均ショップで手輕に入手出來る物でございます。
まずは角材を立方軆になる様に45mm間隔で切り出します。
尚、立方軆の素材も1個單位で賣っており、ホームセンター等では角材も有料で刻んでくださいますが、量産に當たる經費節減の為この程度の事は自分でやります。
次にラピュタブロックの表面となるあの模様を作ります。
今はパーソナルコンピューターで手輕に作れるので便利です。
作った画像データは印画紙に印刷します。
光沢が有ると石の様に見えます。
尚、劇中に登場せる物は黒みがかった石でありましたが、この色合いを忠實に再現して試製したところ、薄暗い場所では只の黒い六面軆になってしまい、模様が巧く浮き出てこなかったので量産品ではやや明るめの色合いに致しております。
ブロック表面に實際に凹凸が無く、平滑な表面に印刷で模様を表現した為と思われます。
この印刷した模様を先の木材のブロックに貼附していく訳であります。
一つのブロックに附き6枚の模様が必要になる計算になります。
6面全てに違う模様を施してあります。
これにより正面にする面を変える毎に豊富なバリエーションを得る事が出來ます。
何分にも手作りなものでありますので完全な立方軆にするには技術が未熟な為、少々のバラツキがございますが、御愛嬌と致したく存じます。
このブロックを組み合わせるのでありますが、そこで使う物が造花の蔓草であります。
折角なので俗に言う「ラピュタ」を表現致すのであります。
まずは適當な長さに切り出して下画像の如き輪っかを作ります。
以前は針金の仕込んである物が賣っていたのですが、残念乍ら在庫が無く、今回はビニール製の物を使っております。従って輪にする際は緑色をした園藝用の針金が有ると便利です。
この輪にした蔓草をブロックに括り附けていく訳でございます。
これと同じ物を4つ作ります。
最後にコレを適當な長さに切った棚板と組み合わせれば完成であります。
棚板とブロックは特に接着等は致しておりませんが、耐久性を持たせたい場合は接着剤を用いると宜しいかと存じます。
私は必要に応じて変形や移設、或いは撤去したりする際を考慮してすぐに分解出來る様に致しました。
何分にも「ラピュタ」でありますので崩壊は附き物かと……。
これは玄関の下駄箱上部なのですが、この通り色々な物が有りましたので今回の棚造りをする事に致しました。
ラピュタは死なん!何度でも蘇るさ!!
ところで、このブロックですが少々作り過ぎてしまい余ってしまいました…。
しかし、このブロックですが組合せ次第で色々に工夫出來る物であります。
今回は棚に致しましたが、それぞれの工夫で面白い物を作るには格好の素材かと存じます。
まさしく藝術は爆發だ!…でございます。