一人を楽しむブログ

孤独ならぬ御一人様を愉しむ為の備忘録。

代用食の知恵

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昭和18年 代用食宣傳ポスター

戰時中は食糧が不足し色々と難儀され民生分野に於いて様々な不自由と共に色々な工夫が生まれた事は周知の事實であります。
このポスターが宣傳している代用食がその一つであります。

 

可笑しな事に戰時中の事柄は何でもかんでも否応無しに否定されている今日でありますが、この工夫自体は現在でも非常に有用なものと考えております。
先の「航空元氣酒」の記事でもそうでしたが、戰争の是非は別として當時の方々の創意工夫と多大な刻苦から學ぶ事は幾らでも有るのでございます。

 

そこでこの宣傳の通り、ジャガイモをご飯に混ぜて食べる事に致しました。

「さつまいもや じゃがいもを ごはんにまぜてたべませう」と云うもの。
實はこれがやってみると、なかなかにして美味いのであります。

ジャガイモ飯の作り方

作り方は至って單純であります。


1、 研いだ米にジャガイモを賽の目に切って入れます。
(米1合に附きジャガイモ1個の割合が適當であろうかと存じます)
2、 水を入れて炊飯器に掛けます。
(水の量は米の分量通りかやや多い程度、多目に見積もっても雑穀米や玄米を焚く際の水加減で宜しいかと存じます)

以上

 

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こんな感じで炊飯器に入れます。
この際、塩を少し入れると風味が増します。

 

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後は普通に炊きます。
玄米モード(雑穀米モード)を使えば芋はより柔らかくなりますが、早焚きでは旨くいかないかもしれません。
尚、吹きこぼれが發生する恐れがありますので、取扱説明書等でお使いの炊飯器の最大炊飯量をご確認されると宜しいかと存じます。

 

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焚きあがりです。

 

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食卓へ上がります。
今回は水の量がいささか多かった様で少しご飯が水っぽくなりましたが、許容範囲と致しましょう。

限られた物資を有効に

今回のジャガイモ飯ですが芋が入っている分、米を大幅に節約出來るのです。
焚きあがりの感じでは正味量が2倍程に感じられました。
つまり1合の米で2合分の分量に思えるのです。

 

私は決して窮乏してゐるのではありませなんだが、米の節約には大きな意義が有るのです。ジャガイモの榮養も摂れるのであれば一石二鳥であります。
何よりも家計にとって誠に宜しき事であります。

米の賈出しはその重量からなかなかの難儀であり、出費も馬鹿になりませぬ。

 

昔は貧しい者の食糧だった雑穀やクジラの肉なんかは現在その価値を見直されております。この戰時中のご飯もいつの日にか見直される日が來るのかもしれません。

 

今は飽食の時代と言って良いでしょう。
こうした有り余る食糧に囲まれた世の中に於いて物資を節約し、尚且つ有効に代用品を用ゐる事で不足分を補う工夫は大いに學ぶ価値が有ると思うのであります。

 

お米もお芋も、そしてトイレットペーパーもチリ紙もマスクも…、心から感謝して喜んで使いましょう。