久々にオリジナルカクテル(今回はノンアルコール)を作ってみました。
それがこちら…。
これは、或る有名なお菓子をヒントに作った「混ぜると色が変わって炭酸になる」飲み物なのであります。
藥瓶をモチーフに奇妙なフォントを用ゐて「マイクロソフトのWord」を使ってラベルを作りました。
瓶そのものは市販されている飲料の空き瓶でございます。
取っておくと何かと重宝致します…。
こうしてクラフト紙に印刷して貼るだけで怪しげな藥品の雰囲氣を出す事が出來ます。
樂しみ方
まず、この紫色の液体をグラスに注ぎます。
次に大きな茶色い瓶に入っている藥品を加えます。
すると、先程の液体の色が黒みを帯びた緑色になります。
最後に、この緑色の瓶に入っている物を混ぜると…
この様にピンク色になり、氣泡が出て炭酸飲料になります。
この飲み物、実はお子様に出すと大変面白がります。
一度、友達のお子さんに出してみた事が有ったのですが、不思議そうな顔をして興味津々でした。
入れ物の瓶の雰囲氣もあり、子供にしてみれば「魔法の藥を使う何かの実驗」の様に思えている様でした。
こちらも奇術師の如き口ぶりで樂しませてあげたりしたものでしたが、親御さんですら「え~、なんで~!?」と不思議がる始末で、親子で樂しんでいる様は中々面白いものでありました。
因みに、茶色と緑色の瓶の中身はいづれも無色透明の液体です。
タネ明かし
これは小學校の理科の知識が有れば容易に理解出來るものでございます。
色が変わるのはpHの変化に因るもので、炭酸は或る2つの藥品が合わさる事で發生しております。
ここまで説明すれば冒頭申し上げた「或るお菓子」と云うのも大方の見當が附いた方がいらっしゃると思いますが、かの有名な「ねるねるねるね」の原理を応用してございます。
まず、最初に注いだ紫色の液体ですがこれはブルーベリージャムを水で溶いてガムシロップを加えた物になります。
ブルーベリーには言わずと知れた「アントシアニン」が含まれており、これはリトマス紙の如く酸性で赤色、アルカリ性で青緑色に変色する性質を持っております。
即ち、これが色が変わる理屈の正体でございます。
次に入れた大きな茶色い瓶に入っていたのは炭酸水素ナトリウム水溶液に砂糖を加えた物です。
炭酸水素ナトリウムは俗に言う「重曹」でありまして、これを溶かした水はアルカリ性になります。
最後に入れた緑色の瓶にはクエン酸と砂糖を溶かした水が入っており、これは酸性の液体となっております。
これらの液体を順に入れていく事で色が変わり、尚且つ炭酸水素ナトリウムとクエン酸が混ざる事で炭酸ガスが發生すると云う訳であります。
「理科ちゃんと勉強してる?」
私が小學生の頃「ねえ、ちゃんと勉強してる?」と共に一時流行った冷やかし文句を憶えておりますが、まさかこんなトコロで理科の知識が役に立つとは思ってもいませんでした。
しかし、こう云う當時「つまらない」と思っていたものが大人になってから何かの役に立つのは、なんとなく氣持ち良いものでございますが、大切な事はお子様がこう云う理科の世界にご興味を持たれる事と「こう云う事が起こるんだ」と云う事を知っておく事だと思っております。
お子様の知育にも、いささかお役に立てたのではと思っております。
因みに肝心な飲み物の味はと申しますと、クエン酸の酸味に砂糖の甘さが加わったもので甘酸っぱい風味となっております。
尚、クエン酸も炭酸水素ナトリウムも藥店、所謂「ドラッグストア」にて容易に入手可能であります。
コレに甲類焼酎を加えれば一寸した酎ハイの様な物が出來上がります。
何でもない日常の一寸した樂しみに如何でしょうか…?