一人を楽しむブログ

孤独ならぬ御一人様を愉しむ為の備忘録。

秋の夜長にブルートレイン

今週のお題「眠れないときにすること」

 

最近は夏の熱帯夜が遠い昔に感じられる程に涼しくなって參りました。

この時期は比較的寝心地も良く熟睡出來る日が續くのであります。

しかし乍ら時として眠れない事もあるものでございまして、そんな時に備えて日々色々に對策を講じております。

 

最も手輕な方法としては寝酒を呑むと云うところでありますが健康面からあまり宜しくないのも事實であります。

 

また難しい經濟學や法律學の専門書を2~3頁程讀んでおりますと自然と眠氣が起こってくる性質をしておりますが、これもこれであまり面白くない方法です。

 

やはり眠れない時には何か樂しい事をして眠氣を出すのが一番であります。
そこで昔から特に氣に入った方法としてしばしば「夜行列車の車窓を流しておく」と云う事を致しております。

 

私は鐡道の旅が好きな性分でございまして、この夜行列車の雰囲氣が實に心地よい安眠につながるのであります。

然して、そう云う自分の気持ちの落ち着く雰囲氣を自室の寝床で出す事が眠れない時に特に有効な對策になっております。

寝床そのものを作ると云う事

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おうちで開放式B寝台

これは以前、DIYで机の下に拵えた寝台車を模した寝床でありますがこうした形で「眠れないなら寝床そのものを好きな様に作る」と云う事を致しております。

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夏の間は蚊帳を吊って…

眠る際に行う安眠の對策は幾らでもありますが、快適に眠れる様な寝床そのものを自分の好きな様に拵えるとなかなか樂しいものでございます。

おうちで開放式B寝台 - 一人を楽しむブログ (hatenablog.com)

詳しくは上記の記事にてございますが、残念乍ら今はこの造作は解体撤去されており、部屋はこの通り和室になっております。

 

そこでせめて夜行列車の雰囲氣を出すべく、簡易的ではありますがここでテレビのお世話になります。

ここは夜行列車の寝台車

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大画面の液晶テレビ

最近のテレビは輕く、ブラウン管の時代よりもずっと持ち運びが容易になったのでこうして枕元に持ってきます。

そしてテレビとノートパソコンをケーブルで接続し、パソコンの画面がテレビに映る様に致します。

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ハイケンスのセレナーデと共に出發進行!

あとはこの様に動画サイトで夜行列車の車窓の動画を流しておきます。

テレビとパソコンはタイマー機能で自動的に切れる様にしておくと寝落ちしても大丈夫です。

 

あまり間近でテレビを凝視すると目に惡いので、これはあくまでも観るのではなく枕元で流しておくものにしておきます。

時折横目で過ぎ行く光を眺める程度にするのがコツです。

 

スピーカーからは絶え間ないジョイント音が心地よく、心なしか恰も本當に列車に乗っている様な揺れ心地すら感じられます。
これだけ画面が大きいので臨場感も抜群です。

 

自由に旅に出られたあの頃、鐵路にまだ浪漫と旅情が溢れていたあの頃…、そんな思い出を思い出していると二度と帰らぬ日々へ向かって列車が走っている様な夢見心地であります。

ここはあの懐かしい列車の個室寝台…。

樂しかった思い出を一つ二つと思い出し、静かに車窓を流れる景色と音を愉しみます。

 

そうしているといつの間にかウトウトしだすのです。

これは私にとって實に有用な方法なのであります。

寝る前は樂しい事ばかりを考える

昨今の複雑な社會構造に於いては何かとストレスの溜まるものでございまして寝る直前まで何やら厭な事ばかりが思い浮かぶものでございます。

これでは幾ら樂しい事を考えようとしても難しいのであります。

そこで、もうそうした現實から一時撤退するが如く、今夜も自分の大好きだった夜行列車が樂しい夢に向けて發車するのであります。

 

樂しい事を考えると眠氣もまた一段と心地好いものでございます。

こうした事を考えられる雰囲氣をまずは作る事が肝要かと存じます。

 

私の場合はブルートレインをはじめとした夜行列車でございましたが、各人が自分の大好きなものを思い浮かべられる寝床があると眠れない時にとても心強い味方になってくれるのではないでしょうか…。

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寝る前に冷たいお水を一杯…。

朝の目覺めも輕やかに

翌日は携帯電話に録音しておいた夜行列車の「おはよう放送」と呼ばれる朝一番の車内放送が目覺ましです。

實車と同じ時間に時刻をセットしておくと臨場感もヒトシオです。

 

ハイケンスのセレナーデ』のオルゴール音樂と共に車掌さんが「おはようございます」と現在時刻と次の驛の到着時刻を案内していきます。

 

「列車はあと20分程で秋田驛に到着致します。秋田驛でお降りの方はご準備ください」と續きます。

ここでモタついていると乗り過ごしてしまいます。

夜行列車の旅はこうしたスリルもあり、朝は弱い私でもお目覺めは比較的確實なのです。

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夜が明けても車窓は流れます。

忙しい朝の合間にお茶を一服…。
寝床を片付けた後もなかなかリラックス出來ます。