今週のお題「好きなお茶」
私の好きなお茶は何と言っても日本茶です。
地元のお茶屋さんに置いてある色々な緑茶を賈っては色々に愉しんでおります。
…個人的には川根茶が一番好みであります。
このお茶と云う物は單に味だけを愉しむだけでは非常に勿軆無いのであります。
ましてはそう金持ちでもないのであまり高級なお茶っ葉は賈えないのであります。
そこで着目すべきは「雰囲氣」であります。
折角のお茶なので、こうして急須で淹れてお茶請けを用意して即席の足湯でリラックスし乍らビデオでも視てゆったりと愉しみます。
これだけでも充分に素晴らしきひと時なのでありますが、もう少しお茶をこだわる事に致します。
自分だけの茶器でお茶を樂しく
茶器と言っても私は茶の湯は嗜んでおりませんし、高額な出費をして高級なお椀だの湯呑みだのを賈い揃えるつもりもありません。
大事なのは「自分が樂しくなれる」お氣に入りの物であります。
そんな面白い器物を用いてお茶を一服する時間は何とも心休まるいいものであります。
お氣に入りの一品
そこで私のお氣に入りが表題の通り「汽車土瓶」と「ポリ茶瓶」と呼ばれる物です。
既に幾つかの記事に出てきておりますが、これらは鐡道と深い關わりのある品物であります。
昔むかし、まだペットボトルはおろか罐入りのお茶も無かった時代、驛辯のお供のお茶は小さな土瓶に入れられて販賣されておりました。
旅人はその土瓶を購入し、そこにお湯を入れてもらう事で中のティーバッグのお茶を愉しんでいたのでありました。
時代は少々進み、ポリ容器が一般化されてきた頃にはその土瓶がポリ製の物に変わりましたが、基本は同じです。
それらが淘汰されて久しく、今ではすっかり見かけなくなったこれらの容器ですが、私は或る機会に少しずつ集めており、今では数種類を数える様になりました。
密かにこう云う物を揃える趣味がある身の上なのであります。
今でも有る所には有るのです。
この「汽車土瓶」と「ポリ茶瓶」が大のお氣に入りでありまして、これで淹れるお茶を飲むひと時はまさしく至福の時間であります。
旅情と浪漫の味
この土瓶は中央本線の某驛にて購入した物ですが、陶製の本物の土瓶なのです。
この中にお茶っ葉を入れたティーバッグを入れて熱いお湯を注ぎます。
冷めにくゝフタが丁度湯呑みになり、その形の面白さもあってなかなか樂しい一品です。
一人分のお茶はこれで充分であります。
これは嘗て上野驛の賣店で販賣していた土瓶ですが、こうして車窓の動画と共にお茶を一服致しますと自由に旅が出來た昔を思い出し、お茶の味にも郷愁を感じるものでございます。
旅の一服に冷凍ミカンは附き物なのです。
こちらはポリ茶瓶になります。
フタが湯呑みになるところは汽車土瓶と一緒です。
この容器で呑むお茶には旅の香りがするのです。
私は鐡道で旅行に行く際は必ず魔法瓶に熱湯を入れておき、この汽車土瓶乃至ポリ茶瓶を携行してききます。
そしてそれを列車内で飲むのです。
コンビニで賣られている瓶詰のお茶しかない今日、これで淹れるお茶は贅沢な逸品なのです。
何と言っても工場で作られた飲料ではなく「淹れたてのお茶」を飲めるのですから。
外出自粛もなんのその!
昨今の傳染病により旅行に行くのは困難になりました。
しかし、そんな時こそおうちでの一服にさゝやかな贅沢と樂しみを味わいたいものです。
このお氣に入りの茶器はそうした疲れた心を癒してくれるのです。